ESPN:2019/07/16NBAパワーランキング① 21位-30位

https://www.espn.com/nba/story/_/id/27189056/nba-power-rankings-league-best-teams-now

 

今回はESPNパワーランキングの記事です。日本ではあまりなじみのない言葉かと思いますが、ざっくりいうと現時点での強さランキングのようなもので、だいたい1週間ごとくらいに更新されます。

 

30位:クリーブランド・キャバリアーズ

18-19年の成績:19勝63敗

優勝オッズ:1/1000

 

今シーズンも若手有望株の育成を 続けるだろうキャブス。中でもコリン・セクストンとセディ・オスマンの成長を見るのは楽しそうだ。しかし、やはりキャブスが20年にプレーオフに行くのは厳しい。ネッツ、バックス、セルティック、そしてペイサーズといったイーストの首位を狙っている球団が有力FA選手の獲得に積極的だったのに対し、キャブスは沈黙。5位でドラフトしたダリウス・ガーランドら、あくまで有望株の獲得のみを選択した。プレーオフを目指すのではなく、今年はケミストリー構築と若手育成に充てるのが現実的だろう。

 

主な新加入選手:ダリウス・ガーランド

主な退団選手:チャニング・フライ

 

29位:シャーロット・ホーネッツ

18-19年の成績:39勝43敗

優勝オッズ:1/1000

 

ホーネッツは最も勝利に貢献していたであろう2選手を失って19-20シーズンに挑むことになりそうだ。そして、フロントコート陣の高額契約が終わるまで再建に入るだろう。新加入のテリー・ロジアーは、これまで長年エースとしてチームを引っ張ってきたケンバ・ウォーカーの代わりになれるパフォーマンスをみせる、もしくは3年5800万ドルの巨額契約に見合わない働きになる、いずれかによってホーネッツのこの動きの評価は大きく変わるだろう。苦戦が予想されるが、ひょっとすると、ここまでいまいち殻を破り切れていないマリク・モンク、そしてここ2年のドラフトで獲得したマイルズ・ブリッジズとPJワシントンといったプロスペクトの活躍によっては急上昇するポテンシャルも秘めている。

 

主な新加入選手:テリー・ロジアー、PJワシントン

主な退団選手:ケンバ・ウォーカー、ジェレミー・ラム、トニー・パーカー

 

28位:ニューヨーク・ニックス

18-19年の成績:17勝65敗

優勝オッズ:1/200

 

この夏はニックスにとって最高の結果になるはずだったが、、、。獲得を目論んでいたアービングとKDはわずか川を1つ挟んだだけのライバル、ネッツを選び、移籍。これで、ニックスは堅実ながらスーパースターとは呼べない選手たちとサインせざるを得なくなった。ジュリアス・ランドル、ボビー・ポーティス、マーカス・モリス、エルフレッド・ペイトンそしてウェイン・エリントン。これらの選手と短期の契約をまとめたが、生え抜きスターのポルジンギスを放出し、彼に代わるスーパースターを求めていたファンにとっては酷な結果だ。ネッツが魅力的なチームを作り上げたが、ニックスにはまた歯がゆい日々が再来するだろう。しかし、昨シーズンと異なる点は、何といってもドラ3のRJバレットの存在。そして、昨年のドラフトで指名した・ノックスやミッチェル・ロビンソンも健在だ。

 

主な新加入選手:RJバレット、ジュリアス・ランドル、エルフレッド・ペイトン、ボビー・ポーティス、タージ・ギブソン、マーカス・モリス、ウェイン・エリントン

主な退団選手:エマニュエル・ムディエイ、ノア・ボンレー、デアンドレ・ジョーダン

 

27位:ワシントン・ウィザーズ

18-19年の成績:32勝50敗

優勝オッズ:1/500

 

ウィザーズは現時点で再建に入るのではなく、高額契約の残るカードコンビを残し、未来を任せる道を選んでいる。ジョン・ウォールはアキレス腱断裂から回復中で、新シーズン中に何らかの動きがあることは考えづらい。リーグでも屈指のSGであるブラッドリー・ビールは、多くのチームが獲得を狙っていると噂されている。長期的な勝利を考えたうえで一番最適なのは、トロイ・ブラウンと八村塁の育成に重点を置くことだろう。

 

主な新加入選手:アイザイア・トーマス、八村塁、モリス・ワグナー、イシュ・スミス、CJマイルズ、デビット・バータンズ

主な退団選手:トレバー・アリーザ、トーマス・サトランスキー、ジェフ・グリーン、ジャバリ・パーカー、ボビー・ポーティス

 

26位:メンフィス・グリズリーズ

18-19年の成績:33勝49敗

優勝オッズ:1/1000

 

グリズリーズはジャレン・ジャクソン・ジュニアとジャー・モラントを中心とした再建に舵を切っている。新編成されたフロントはすでに再建プランを用意しており、生え抜きのマイク・コンリーの放出など、可能な限りの動きでピックを集めた。ウォーリアーズから獲得したアンドレ・イグダーラの再トレードで指名権獲得を狙っている。

 

主な新加入選手:ジャー・モラント、アンドレ・イグダーラ、ジョシュ・ジャクソン、タイアス・ジョーンズ、ジェイ・クラウダ―

主な退団選手:マイク・コンリー、エイブリー・ブラッドリー、デロン・ライト

 

25位 フェニックス・サンズ

18-19年の成績:19勝63敗

優勝オッズ:1/1000

 

新ヘッドコーチにモンテイ・ウィリアムスを迎えたが、今オフは頭の痛い結果となっている。お買い得契約だったTJウォーレンをキャップを開けるためにペイサーズに放出。また、20年の1巡目(バックス)をボストンの24位指名権、そしてアーロン・べインズをトレードした。続いて、かつての4位指名選手のジャクソンとデアンソニー・メルトンを2巡目指名権との交換で放出。ケリー・ウーブレ・ジュニアは2年3000万ドルで確保し、弱点だったPGにはリッキー・ルビオを3年5700万ドルで迎え入れた。エースのデビン・ブッカーにとってはまた違った長いシーズンになりそうだ。

 

主な新加入選手:リッキー・ルビオ、ダリオ・サリッチ、アーロン・べインズ、キャメロン・ジョンソン

主な退団選手:ジョシュ・ジャクソン、TJウォーレン

 

24位:オクラホマシティ・サンダー

18-19年の成績:49勝33敗

優勝オッズ:1/150

 

チームを解体し、再建への準備を進めるサンダー。この動きはサンダーにとって重要な後退となっただろう。しかし、もしクリス・ポールがサンダーに留まることを決めた場合、サンダーはウエストで未だに強力なチームになれるはずだ。ポール、スティーブン・アダムス、ダニロ・ガリナリが中心となれば試合には勝てるだろう、しかしながら、彼らはどのくらいの間チームに残ることになるだろうか。

 

主な新加入選手:クリス・ポール、ダニロ・ガリナリ、シャイ・ギルジャス・アレクサンダー、マイク・ムスカ

主な退団選手:ポール・ジ、ラッセル・、ジェレミ・グラント、マーキーフ・モリス

 

23位 シカゴ・ブルズ

18-19年の成績:22勝60敗

優勝オッズ:1/125

 

ドラフトでスコアリングガードのコビィ・ホワイトを指名、そしてサディアス・ヤングとトーマス・サトランスキーをロスターに加えたブルズ。ただ、ブルズがプレーオフに出るのは少し困難だと予想されている。もしかすると、予想を裏切ってプレーオフに出られるかもしれないが、イーストの競争力は現に上がっている。若手育成に割り切るとみていいだろう。ウェンデル・カーター・ジュニア、ザック・ラビーン、オット・ポーター・ジュニアそしてラウリ・マルカネンらヤングコアは成長を続けている。そして、不可能とされている出場を実現するには、主力の健康は絶対条件だ。カーターはオフシーズンの腹筋の手術はうまくいっていない。

 

主な新加入選手:コビィ・ホワイト、サディアス・ヤング、トーマス・サトランスキー

主な退団選手:ロビン・ロペス

 

22位:アトランタ・ホークス

18-19年の成績:29勝53敗

優勝オッズ:1/200

 

ホークスの再建プロジェクトは極めて順調だ。一部の報道によると、ホークスは80%の確率で新シーズンのプレーオフスポットに滑り込むだろうというものも公開されている。トレイ・ヤングとジョン・コリンズのヤングデュオに、今ドラフトトップ10の選手2名が加入。また、ベテランとして、復活さえすれば十二分に戦力になるだろうジャバリ・パーカーもロスターに加わった。プレーオフ進出に向けては、守備の構築が最重要課題となるだろう。

 

主な新加入選手:ジャバリ・パーカー、エバン・ターナー、デアンドレ・ハンター、キャム・レディッシュ

主な退団選手:トーリアン・プリンス、ドウェイン・デッドモン、ケント・ベイズモア

 

21位:ミネソタ・ティンバーウルブズ

18-19年の成績:36勝46敗

優勝オッズ:1/500

 

ディアンジェロラッセル獲得レースに参戦しているだろうとみられたウルブズ。しかしそれは叶わず、決して良いオフを過ごしたとは言い難い。タイアス・ジョーンズの契約にはマッチせず放出を許し、特に戦力が上がった部分はなさそう。ロスターではアンドリュー・ウィギンズの高額契約が足かせとなっているただ、ヤングコアの獲得はゆくゆくは再浮上に繋がるはずだ。

 

主な新加入選手:ノア・ボンレー、ジョーダン・ベル、ジャレット・カルバー

主な退団選手:デリック・ローズ、タージ・ギブソン、ダリオ・サリッチ

ESPN:サンダーとロケッツ、得をしたのは?

https://www.espn.com/nba/story/_/id/27171534/what-nba-talking-end-summer-league

 

今回はESPNの「サマーリーグ終盤に起こったあのトレードについて」の記事の翻訳です。

7月も中旬に入り、NBAは盛り上がりの季節を迎えている。ラスベガスで行われているサマーリーグはいよいよ終わりを迎えようとしているが、移籍市場はまだ活発化しているようだ。

 

サマーリーグのトーナメントでは日曜日の時点で4チームが残っており、2019-20年シーズンのカウントダウンも始まっている。

 

各チームのオーナーやスカウト、コーチは、どの若手選手やトレードに関心を持っているのだろうか。サマーリーグでの最新のメッセージを見てみよう。

 

・サンダーはウエストブルックとCP3のトレードで勝ったと考えている

 

火曜日に行われたサンダー対ブレイザーズ戦は多くのオーナーが観戦しており、1つのポイントとなった。多くのことがコート上で起こったようだ。

 

上記の試合はクリス・ポールと2つの1巡目指名権、そして2つのスワップ権を対価にフランチャイズプレイヤーのラッセル・ウエストブルックを放出したトレードの後のこと。将来の殿堂入りガードを巻き込んだトレードは激震を呼んだが、話はすぐにサンダーから見たトレードの印象へと変わっていった。

 

「サンダーはとてもうまくやった」とオーナーの1人は述べている。

 

他のオーナーもサンダーにとって「明らかに得」だと考えているようだが、このトレードは多くの疑問を呼んでいる。もちろんロケッツはウエストブルックをハーデンと一緒にプレイさせる目論みだろう。ロケッツ側からすると、このパッケージでウエストブルックをとれたのは仮にサンダーのほうが有利な取引だったとしても、お買い得ではないかとの見方もできる。なぜなら、高額契約の残るポールの今夏でのトレードには、いずれにせよ1、2個の指名権放出はやむを得ないからだ。

 

もちろんこのトレードによって、ロケッツはリーグで依然支配的なプレイヤーであるウエストブルックを手にしている。

 

「得か?損か?同じくらいか?私にはわからない」とはあるスカウト。「彼らはオフェンス面で非常に強力になるだろう。チームの重要なパーツになる。一方で彼らは気分屋で、リーグで最もボールを持ちたがるプレイヤーが2人同じチームにいる、というのも事実なんだ」

 

オーナーは最後にまとめた。「僕はヒューストンを弱くさせる意味でもよいトレードだったと思う。きっと彼らはお互いのよさを殺しあって、どっちかだけが生き残るんだ」

 

Tim Bontemps

多くのトレードが起こった今夏だが、その中でも1、2を争うレベルにビッグなトレードとなったウエストブルックとポールの移籍劇。果たしてどのような結果になるのか、シーズンの開幕が待ち遠しい。